2015/03/15

Ristorante La Tavernetta 48

ローマ初日のディナーは、Tripadvisorの口コミを見てホテル近くのRistorante La Tavernetta 48をネットで予約した。19時にお店に到着したら他の客はまだ誰もいなかった。イタリアの夕食が始まるのは遅い。


席に着くと、お兄さんから "Japanese Menu?"と神の声。「オー、イェース!」(笑)
口コミには日本語メニューのことは書かれていなかったので、何を食べるか英語メニューのシミュレーションをして来たのだけれど、日本語メニューに勝るものはない。日本語メニューで安心して注文することができた。

まずは、魚介のサラダとカルボナーラ。カルボナーラは日本のものよりコッテリした感じが、美味しかった。



 メインはフィレステーキと魚貝のグリル。写真では分かり難いけど、ステーキの1切れは100g位あってボリュームたっぷりだった。ここでもミディアムを注文したけど、日本的にはレアな感じだった。魚貝のグリルの中心は鯛で、日本で食べる活きのいい鯛と同じしっかりした食べ応えがした。塩焼きして食べたらまた美味いだろうなと思う。


〆はここでもエスプレッソ。イタリア風に砂糖を入れて飲んでみたけど甘すぎ、これは好きになれない。

Roma Pass / ローマ・パス

ホテルへの帰り道でローマ・パスの看板をあげたインフォメーションを見つけたので、購入することにした。
インフォメーションに入ると、外国人の観光客が一人いて、カウンターのおじさんと何やらやり合っててしばし待つ。おじさんの隣に座ったきれいなお姉さんが「ごめんなさいね」って顔をしてこっちに微笑んだ。購入したローマ・パスの中には紙のパスと地図、ガイドブックが入っていたけど、使ったのはパスだけ。


ローマパスは36ユーロで3日間有効。最初の2つの美術館、博物館が無料で、3つ目以降が割引。3日間バス、地下鉄乗り放題等の特典がある。購入の目的は、コロッセオやフォロ・ロマーノにチケット購入の列に並ばずにすむファスト・パスのため。
ローマの教会は無料のところが多くて、料金的には元は取れなかったけれども、フォロ・ローマのとコロッセオのファスト・パスは行列回避に大助かりだった。それと、ちょこっとバスに乗るのにも便利だった。

Sant'Agnese in Agone / サンタニェーゼ・イン・アゴーネ教会

ナヴォーナ広場まで歩いて来たが、天気が悪くて肌寒いので、広場中央のサンタニェーゼ・イン・アゴーネ教会に入った。天気が悪かったせいか、人が多くてゆっくりできなかった。

ちょっと疲れたので早々に撤収。

San Luigi dei Francesi / サン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会

予定にはなかったが、ナヴォーナ広場に向かう途中で見つけた教会。フランスの守護聖人サン・ルイを祀る教会とのこと。
フィレンツェでファサードの美しい教会ばかり見てきたので、ローマの教会はシンプルで少し寂しい。

中に入ると、ファザードのシンプルさとは対照的な金色の目立つ豪華な内装。天井画の周りも金ぴかな天井。


カラヴァッジオの「聖マタイと天使」。

 同じくカラヴァッジオの「聖マタイの召し出し」。

Piazza della Minerva / ミネルヴァ広場

サンタ・マリア・ソプラ・ミネルヴァ教会に行ったが、開いてなかった。教会前のミネルバ公園に立っているオベリスクを乗せた象のモニュメントはベルニーニの作品。公園の中に芸術作品を置き去り(?)にしているローマって何!


Pantheon / パンテオン

ホテルで一休みした後、雨模様のローマの街を散策。最初に訪れたのはホテルから歩いて3分のとことにあるパンテオン。
パンテオンは世界最大の石造り建築で、現存するローマ建造物の中で最も完全な遺構。紀元前25年、初代ローマ皇帝の時代に建てられたが消失したため118年にハドリアヌス帝が再建した。建物は石組みではなく、ローマン・コンクリートと呼ばれる火山灰を主成分とするコンクリートで建てられている。

1900年の時の流れを感じさせる古びた外観とは異なり、教会内部は明るくきらびやか。ドーム中央の開口部が唯一の明かり取りのはずなのに、不思議と明るい。フロアの中央部にはロープの囲いがあって、入れないようになっていた。


主祭壇。観光客が騒がしくなると、教会の人がでてきて「サイレンス・プリーズ」

本人がパンテオンに埋葬するよう言い残したラファエッロの墓。ミケランジェロもここに埋葬されることを希望していたが、親族が遺体をフィレンツェに持ち帰り、サンタ・クローチェ教会に埋葬したとのこと。

イタリアを統一したヴィットリオ・エマヌエーレ二世のお墓。

正面の祭壇に向かう椅子に座って一休み。教会は椅子があるのがいい。


1900年の歳月を感じさせるパンテオンの裏側。


Checkin Colonna Palace Hotel / チェックイン コロンナ・パーラス・ホテル

ローマの宿泊はローマの歴史地区のど真ん中、イタリア下院議会のあるモンテチトーリオ宮の向かいに建つColonna Palace Hotel。
Google Mapで調べるとテルミニ駅からは3km近くあるのでタクシーで移動することにした。ローマのタクシーにはぼったくりの噂も多いけど、正規のタクシー乗り場から乗れば大丈夫と言われているので、テルミニ駅正面のタクシー乗り場から乗った。

駅を出てしばらくは広くて整備された普通の道路だったが、いつしか歩道がなくなり、アスファルトは石畳に。両脇を古い建物に挟まれて道幅は狭くなり、タクシーは駐車車両と歩行者の間を縫って止まったり進んだり。雨に濡れた石畳が黒く、空も薄暗くなって、「本当、こんなところに下院議会があるの?」と不安になってきた頃に運ちゃんが「着いたぞ!」と。ホテルの玄関が面しているモンテチトーリオ宮の広場には車が入れないので、あとは歩いて行けと指差す。
運賃を尋ねると「15ユーロ」と運ちゃん。到着の少し前にメーターを見たときは9ユーロだったはずなので、荷物2個とチップを合わせて13ユーロ位かなと思ったが、面倒なのと、おっちゃんが少し強面だったので言われた15ユーロを払った。

チェックインはいたって順調に完了。ローマの地図を開いて、主要な観光地まで歩いてどれくらいかかるか教えてくれた。
客室はロンドン、フィレンツェよりも豪華だったが、湯沸かしポットがないのはショックだった。水周りは今回の旅行で一番、何よりお湯の勢いがいいのが良かった。
ベッドがダブルベット風に近づいてきたけど、1週間も一緒にいるので、気にならなくなってきた(笑)

部屋は451号室のモンテチトーリオビュー(Classic Roome Montecitorio View)。日本式では5階のフロアだけど、外から見ると部屋の窓は4階の位置。どこかに窓のない中二階のフロアがあったたからだと思う。


部屋の窓から見たモンテチトーリオ宮。イタリア下院議員議会警備のために、この公園内には常に多くのポリスがいた。治安が良いことは間違いなさそう。


Florence to Rome, Frecciarossa 9517 / フレッチャロッサ9517

サンタ・マリア・ノヴェッラ駅はターミナル駅で端頭式のホーム。掲示板に出たホームに行くと、Trenitalia Frecciarossa 9517はすでに到着していた。折り返し運転になるので、次はこちらが最後尾車両になる。

駅に改札はなく、切符を持っていればそのまま列車に乗り込むことができる。予約したのはビジネスクラス(1等車)の2号車。ヨーロッパの鉄道らしく、ホームと車両の床の間には段差があり、スーツケースを持ち込むのはちょっと面倒。
ジプシーのお兄ちゃんが勝手に荷物運びを手伝って、後からチップを要求するという口コミがあったが、そんな人は誰一人おらず。オフシーズンはジプシーもお休みなのかしら?

ビジネスクラスの座席は2列+1列でとてもゆったりしていた。車両の両端を除いて向かいわせのシート構成が基本で、シートの間には固定式のテーブルがある。日本の新幹線のようにシートの向きを変えて常に前向きにするという考慮はない。列車は駅に入るたびに前後が変わるので、前向きの席にずっと座るということも無理。

 予定通りの11:04に出発してしばらく後、女性の車掌さんが検札にやってきた。インターネット予約時にメールで送られてきたチケットを印刷したものを見せて検札完了。
ヒースロー・エクスプレスと同じく、イタリアの鉄道予約も日本のEX−ICよりも便利。しかも早期予約だと定価の半額以下。ちなみに、フィレンツェ〜ローマがひとり39ユーロだから、距離を考えると新幹線の半額程度な感じ。時間変更不可のチケットにすればもっと安かった。

ビジネスクラスにはコーヒーとスナックが配られる。黒いパッケージはお手拭き、今回の旅行期間中お手拭きを見たのはこのときだけだった。

ローマに近付くまでは、ずっと田園風景が続いた。


最高時速は247km/hだった。

途中から小雨が降る中、定刻の12:35にローマ、テルミニ駅に到着した。イタリアの鉄道も正確に走るじゃん!

Stazione di Santa Maria Novella / サンタ・マリア・ノヴェッラ駅

フィレンツェからローマに移動するため、サンタ・マリア・ノヴェッラ駅に来た。
やはり、空港に比べると雰囲気が違う。ジプシーがいて、スリがいて、油断したら置き引きに遭う駅にきたと久々に緊張して待合室を探した。
待合室に入ると、あまり危ない感じはしなかったが、浮浪者風のおっさんがひとりひとりに何か声をかけていた。回ってきたけど「ノー!」って手であっち行けのジェスチャーをしたらいなくなった。

イタリアの鉄道は列車到着の少し前に到着ホームが決まる。掲示板を見ながらしばらく待つと、11:04発ナポリ行きのFrecciarossa 9517が掲示板に表示された。

Goodbye, Firenze / さようならフィレンツェ

フィレンツェ最後の朝、朝食後にさよなら散歩。路地を通ってレプッブリカ広場を目指して歩く。

昨日書かれたチョーク画が、朝の清掃車で洗われている。この路上アートを描いたのは斎藤智輝という日本人だということを、日本に帰ってから見たTVで知った。フィレンツェ市公認のマドンナーロ(路上に聖母を描く市公認の仕事)8名の内のひとりということらしい。知っていれば、書いている姿の写真を撮ったのに。

そう言えば、すぐ横は何度も通ったのに、フィレンツェ名物のイノシシを見てなかった。

このイノシシの鼻をなでると、フィレンツェに戻って来ることができるらしい。

やはり、ここに来ないではいられない。さよならドゥオーモ。

 天国への門の前もガラガラ。

ドゥオーモからサン・ロレンツォ教会に抜け、メディチ礼拝堂に回る。


路地の先は、サンタ・マリア・ノヴェッラ教会。



フィレンツェは歴史がいっぱいで、清潔で、美しくて、明くて、安全で、正に観光のためにあるような街だった。