2015/03/16

Birra Peroni / ビール

ヴァチカン美術館、サン・ピエトロ大聖堂の見学に疲れたので、ホテルに帰ってからレストランに出かける元気が出ない。ホテルの近所のスーパーを探して、パンテオンの先に出かけた。

何度も道に迷いながらやっと到達したスーパーで買ったのは、レストランでよく出てくるイタリアビールとパニーニ、フルーツ、お菓子など。パニーニはちょっと塩っぱかったけどまずまずの味、ビールはライトビール系で美味しかった。


夕食はお安くつきました。

Piazza San Pietro / サン・ピエトロ広場

雨のクーポラから降り、大聖堂を後にした。

サン・ピエトロ広場に出ると沢山の傘の列。何の列かと見ると、どうやらサン・ピエトロ大聖堂に入る列のようだった。この雨の中で長時間並ぶことを思えば、多少はしんどくてもヴァチカン美術館をふた回りしてよかったと思う。


この後、広場の先でタクシーに乗るためタクシー乗り場行った。タクシー乗り場で整理しているおっちゃんに「コロンナ・パレス・ホテル」と伝えると、「あのタクシーに行け」と言ってタクシーの運ちゃんにイタリア語で何やら伝えた。言われたタクシーの運ちゃんに幾らかかるか聞いたら、イタリア語で答えてよく分からない。何度か聞いているとスマホの電卓に「27」と入れて見せてきた。
「はぁ?、高すぎる!」と言うと「雨が降って、道路が混んでいるから時間がかかる」と言う。おまえ英語喋れるじゃん!
「メータは付いてないのか?」と聞いたら「値段を決めて走る」と。「何でタクシー乗り場に白タクがおるんじゃ?」と思いつつも「12ユーロ」と言ったら「15ユーロ」と返してきた。
朝、7ユーロかからずに来た道に2倍も払えるかよ!ってことで、「じゃあもういい」と言って歩き始めたら、「通り沿いに歩いたらタクシー乗り場がある」と教えてくれた。運ちゃん、意外といい人なのか?

サンタンジェロ城方面に歩いて、タクシー乗り場に停まっているタクシーに「コロンナ・パレス・ホテル」と伝えると運ちゃんは「???」
何度かやり取りしても、どうにも伝わらない。地図を出そうとカバンを漁り始めたところで運ちゃんが「コロンナ・パーラス?・・・モンテチトーリオ・・・?」と。
「おー、イエース!」イタリア語読みは「パーラス」だったか!
このタクシーでホテルまで帰ってメーターは6ユーロと少し、チップ込みで8ユーロ渡したらとっても喜んでくれた。いいタクシーでよかった。

Basilica di San Pietro - Cupola / サン・ピエトロ大聖堂 クーポラ

体力温存のため、大聖堂からクーポラ下のテラスまではエレベータで登る。

ここから先は歩いて頂上を目指した。最初はゆるやかなスロープで始まったが、なんで金色の壁なのか?

クーポラの筒の部分の一番上に到達。ドームの直径は42mもあるとのこと。


ここから先はしんどい登りが続く。通路が狭くなって、ただただ螺旋階段を上るという苦行もあった。


最後は、狭い上に傾いた壁に挟まれて、閉所恐怖症なら発狂しそうなきつい階段が続いた。


ハアハア、ゼエゼエしながらやっと頂上に到達した。結構な土砂降りの中、傘をさして写真を撮った。雨がなければいい景色だったろうなぁ。



ロンドンのセント・ポール大聖堂、フィレンツェのドゥオーモ、サン・ピエトロ大聖堂、3つのドームを登ったが、ここサン・ピエトロ大聖堂が一番きつかった。

セント・ポール大聖堂:高さ111m、528段
サンタ・マリア・デルフィオーレ大聖堂:高さ107m、464段
サン・ピエトロ大聖堂:高さ120m、エレベータから先320段(全部で551段)

Basilica di San Pietro / サン・ピエトロ大聖堂

サン・ピエトロ大聖堂に入ると、沢山の人が入っているはずなのに、混雑を感じない広さ。とにかく広い、大きい、高い、豪華。さすがカトリック総本山と言うか、もう他に比べるもののない唯一無二の存在だった。
 大聖堂に入って直ぐに目に付いたのはミケランジェロの「ピエタ」。ガラスで囲われていた。


主祭壇後ろには聖ペテロが使ったという椅子がある。(科学的調査によって否定されたらしい。)

主祭壇と天蓋。教会の中なのに空があるというか宇宙があるような空間。天蓋はベルニーニの作。






この後、板で囲われた主祭壇に向かう通路で賛美歌を歌う信者の行進があった。

主祭壇の両端も広く高く荘厳。





彫刻も多数。


ベルニーニ最後の傑作「教皇アレクサンデル7世の墓碑」

聖ペテロの右足に触れると幸せになれるらしいが、非キリスト教徒には不謹慎な気がして近寄れなかった。

Musei Vaticani to Basilica di San Pietro / ヴァチカン美術館〜サン・ピエトロ大聖堂

ヴァチカン美術館を一回りしたが、外は相変わらずの雨。美術館から出てからもう一度、サン・ピエトロ大聖堂の列に並ぶのはしんどそう。美術館をもう一度回ってシスティーナ礼拝堂から回ってみることにした。再び入り口に回って、最短コースで美術館2週目をスタートする。
しかし、人が多い。この人混みの中を美術館賞というのは相当の根性が必要。やはり朝一番に予約して来るのが一番。

人混みをかき分けかき分け、やっとの思いでシスティーナ礼拝堂までたどり着き、1回目とは別の出口からサン・ピエトロ大聖堂に進んだ。口コミには係員に言って開けてもらうとか書いてあったが、普通に2種類のコースがあった。ただ、オーディオガイドは持って行くなと書いてあった。

サン・ピエトロ大聖堂に行くには有名な螺旋階段を降りると思っていたが、どこにあったのやら?

Musei Vaticani - Pinacoteca / 絵画館

食事の後は、美術館の最後となる絵画館。さすがに疲れてきて、有名どころの絵画をつまみ食いして歩いた(笑)
ラファエッロの「フォリーニョの聖母」と「キリストの寛容」。


カラヴァッジョの「キリスト架降」。

ダ・ヴィンチの「聖ヒエロニムス」。




Musei Vaticani - Self Restaurant / ヴァチカン美術館 セルフ・レストラン

システィーナ礼拝堂から出たのは入館から約3時間経った12時。お腹も空いたところでセルフ・レストランの看板が見えたので、お昼ごはんに決定。
ちょうどお昼時で満席ぽかったけど、ここイタリアで席取りのための荷物で席取りする気にもなれず、座るところは後回しにしてレジの列にならんだ。
選んだのは超アメリカ的なチキンナゲットセットとハンバーガセット。アメリカからの旅行者と思われる太っちょの4人連れの奥に空いていたテーブルをゲットして、お食事開始。太っちょのせいで、席がブロックされていた、ラッキー!

味は見た目から予想される通り。日本のマックで食べるハンバーガーの方が2倍は旨い。
ミネラルウォーターを2つ付けて16.5ユーロはちょっと高いけど、キリスト教世界の中心なんだからしょうがないか。なお、ボリュームは十分過ぎた。

Musei Vaticani - Cappella Sistina / ヴァチカン システィーナ礼拝堂

システィーナ礼拝堂までの通路も空いてはなかったが、礼拝堂の人混みは夕方の駅のよう。入り口近くの祭壇の周りでは、「ドント・ストップ」「サイレンス・プリーズ」が繰り返されていた。

両側の壁に沿って座れるようになっていたので、北側の壁の近くで席が開くのを待った。ひとりが席を立ったので娘を座らせると、娘の隣に座っていたおばさんが、すこしずつ横にずれて、一人分の隙間を開けてからニコッと笑ってくれた。「グラッチェ!」とお礼を言って隣に座らせてもらい、3層になった壁画、天井画と正面の壁画「最後の晩餐」をゆっくり鑑賞できた。壁画や天井画は斜め下から見られることを意識したバランスで描かれており、天井に向かってよくもこんなものが描けたものだと感心する。
1980年から約20年にかけて修復されたフレスコ画は本当に色鮮やかで、500年前の作品とは思えない美しさだった。

システィーナ礼拝堂は写真撮影禁止なので、以下はWikipediaからの引用。

システィーナ礼拝堂内部の東壁面と北壁面
Sistine Chapel North and East Walls

三層に別れたシスティーナ礼拝堂の内部壁面。下から、金銀の布を描いたフレスコ画、キリストの生涯を描いたフレスコ画、歴代ローマ教皇の肖像とキリストの祖先たち。金銀の布が絵だと気づいたのは随分経ってからだった。
Cappella sistina, parete 01

ボッティチェッリとその工房が描いた『モーセの試練』。
Eventos de la vida de Moisés (Sandro Botticelli)

ミケランジェロが描いた天井画「アダムの創造」。神が人間を創造し、命を与えるエピソードの象徴となっている、システィーナ礼拝堂のフレスコ画の中でも世界的にもっとも有名な作品。
Creación de Adám

「エリュトレイアの巫女」は筋肉質。
Erythraean

「デルフォイの巫女」
Michelangelo, sibille, delfica 01

システィーナ礼拝堂主祭壇の「最後の審判」。
Rome Sistine Chapel 01

Musei Vaticani - Stanze di Raffaello / ヴァチカン ラファエッロの間

4室からなるラファエッロの間。
最初は「コンスタンティヌスの間」の「ミルティウス橋の戦い」、「コンスタンティヌスの寄進状」、「コンスタンティヌスの洗礼」。ここの絵はラファエッロ自身の作品でないので、人気はイマイチとか。



続いて「ヘリオドロスの間」。この部屋の絵画は次にある署名の間よりも後に描かれたそうで、より躍動的な感じを受ける。最初は「大教皇レオとアッティラの会談」。

「ボルセーナのミサ」と「聖ペテロの放免」。「聖ペテロの放免」は最初、薄明かりの中に本物の人形が入っているのかと思った。


「ヘリオドロス神殿からの追放」。下側にはこのフレスコ画を支える彫刻が見えるが、これらも全てフレスコ画。実物でも本物に見えるぐらいなので、写真だと本物にしか見えない。



3室目はラファエッロの間の中で一番有名な「署名の間」。その中でも一番有名な「アテネの学堂」。ラファエッロの代表作で、ダ・ヴィンチ(中央左で天を指すプラトン)、 ミケランジェロ(ひとり離れたヘラクレイトス)等、当時の芸術家の肖像が描かれている。


「聖体の議論」「枢要徳」「パルナッソス山」。



天井も相変わらずすばらしい。

ラファエッロの間、最後は「火災の間」。「レオ3世のカール大帝への授冠」と修復工事中の「ボルゴの火災」。


見学を初めて約2時間、部屋が混んでいるいるので少し疲れが溜まってきた。この後は、ヴァチカンのハイライト、システィーナ礼拝堂へ。