インフォメーションで予約するよう言われたウフィツィ美術館は、予約しないまま開門時間の8:15に到着。50人ばかりの行列ができていたが、15分も待ったら入館できた。
朝早く入館したおかげで、人の少ない美術館。口コミでは写真は撮れないということだったが、どうやら写真撮影OKに変わったらしい。美術館の入り口と最初の第一廊下。
有名どころの絵画5点。貴重な作品は絵の上がガラスの板で覆われているが、足元には柵がなく間際まで寄れば微妙な筆使いまで確認することができる。名作を本当に間近で鑑賞できることに感激。
ひとつ目はボッティチェリの「ヴィーナス誕生」。
ボッティチェリの「春/プリマヴェーラ」
ヴェロッキオとレオナルド・ダ・ヴィンチによる「キリストの洗礼」。ヴェロッキオはダ・ヴィンチの師匠で、ドゥオーモのドーム(クーポラ)を完成させ、天頂部に金の円球と十字架を乗せた建築家でもある。この作品でダ・ヴィンチに左側の天使を描かせたが、その出来のあまりの素晴らしさに、ヴェロッキオはその後二度と絵筆を握らなかったという作品。
ヴェロッキオの工房で働いていた若き日のレオナルド・ダ・ヴィンチが描いた「受胎告知」。遠近法を使い、天使の羽は本当の鳥の羽のように力強い。天使が持つ白ユリにオシベが描かれたこともそれまでの宗教画になかったリアリティの追求だとか。
ミケランジェロの「聖家族」。不謹慎ながら、現代コミックのカラーページのような感じでとても印象深い。この後、フィレンツェ、ローマでミケランジェロの絵画、彫刻、建築と多数の作品に出会うことになる。
絵画や彫刻だけでなく、天井画も見飽きない。キリストの物語だったり、風景だったり、街の暮らしだったり。
よく見ると真ん中の絵は、サンタ・マリア・ノヴェッラ教会とその周辺の建物。教会の隣の建物は、泊まっているGrand Hotel Ninervaに違いない。
廊下の窓からはアルノ川対岸の街並みが見える。景色までも芸術的。
コースの最後はカフェテリア。屋上からは隣のヴェッキオ宮がすぐそこに見える。下から見上げていた宮殿も、横から見るとまた違った印象だった。